XFIG Users Manual

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概要

xfig は、 大部分の UNIX 互換のプラットホーム上の、 X Window System Version 11 Release 4 (X11R4) 以降の上で動作する、対話的な描画ツールです。 これはフリーウェアであり、 anonymous ftp によって入手することができます。

このリリースで変更された点については、 新しい機能修正された問題点 を参照して下さい。

xfig では、 矩形折れ線スプライン曲線テキストなどの オブジェクトを組み合わせることによって図を作成します。 また、GIF、JPEG、EPSF (PostScript) などで表現された イメージを張り付ける ことも可能です。 オブジェクトは、新たに 入力したり、 削除したり、 移動したり、 変形したりすることが可能です。 オブジェクトの色や線の形状などは、 多数の選択肢の中から選択することができます。 テキストには、種々のフォント を使用することができます。 また、テキストに ``a umlaut'' や ``c cedilla'' などの Latin-1 キャラクタ を含めることもできます。

次に xfig の画面イメージを示します。 イメージをクリックすると大きなものが表示されます。(77k)

[Screen image of xfig]

また、次に xfig の配布から抜き出したいくつかの例を示します。 イメージをクリックすると大きなものが表示されます。

[window2] [3d house] [greenpig.gif] [transit.gif]

xfig は、図をその独自のフォーマットである Fig format でセーブしますが、 PostScript、GIF、JPEG、HP-GL などの 種々のフォーマットに変換する ことも可能です。 また、xfig図を PostScript プリンタへ出力する ための機能も持っています。

図を xfig が読み込むことのできるファイル・フォーマットである Fig format で出力することのできる いくつかのアプリケーション が存在します。 例えば、xfig はグラフを作成するための機能を持っていませんが、 gnuplotxgraph などのツールは グラフを作成して Fig format で出力することができます。 使用したいアプリケーションが xfig で読み込めるような出力を生成できない場合でも、 pstoedithp2xx などのツールを用いれば、 それらの図を xfig で読み込み、編集することができるかも知れません。 単にイメージを図の中に貼り付けたいが、図そのものを編集する必要がない (この例 のように) のであれば、GIF、JPEG、EPSF (PostScript) などの イメージを貼り付けることも可能です。

操作は主にマウスによって行ないますが、 一部の操作は キーボード・アクセラレータ (ショートカット) を用いて行なうことも可能です。 3ボタン・マウスの使用を推奨しますが、2ボタン・マウスも使用可能 (2ボタン・マウスを使用しており、 X サーバーが3ボタン・マウスのエミュレーションを行なわない場合には、 マウスボタン2の代わりに Meta キーか Altキーとマウスボタン3を同時に押す) です。 通常、マウスボタン1〜3は、 それぞれ左ボタン、中ボタン、及び右ボタンに割り当てられています。

xfig 3.2、及び fig2dev 3.2 には国際化のためのコードが含まれており、 テキストに日本語などの文字を含めることが可能となっています。 これは X11R5 の標準の国際化 (I18N) メカニズムを用いており、 現時点では日本語、及び韓国語での動作が確認されています。 また、公式リリースの一部ではないものの、 ギリシャ、ヘブライ、シリルなどの文字も使用できるかも知れません。 これについては、 国際化 を参照して下さい。


xfig の起動

xfig は、xfig コマンドによって起動することができます。

      xfig  [ options... ] [ filename ]

options...コマンド行オプション であり、 これを用いてある程度のカスタマイズを行なうことができます。 また、xfig コマンドを実行する度にオプションを指定する代わりに、 リソース を用いて 設定を行なうことも可能です。

filename を指定すると xfig は そのファイルをロードした状態で起動します。


ウィンドウの構成

xfig のウィンドウは、 大きく次のような部分に分けられます。

メイン・メニュー:
ファイルのロード/セーブ、 図の印刷エクスポートxfig の終了 などの操作のためのメニューが置かれています。

描画モード・パネル:
矩形折れ線テキスト など、オブジェクトの入力のためのボタンが置かれています。

編集モード・パネル:
移動コピー削除拡大/縮小属性の編集 など、編集操作のためのボタンが置かれています。

属性パネル:
線の太さ線の形状フォントテキストの配置 など、オブジェクトの属性などの設定のためのボタンが置かれています。 ここには、 表示の拡大率グリッド など、大域的な設定のためのボタンも置かれています。

マウス機能インジケーター:
それぞれのマウスボタンの機能が表示されます。 この表示は、操作モードの切り替え (描画、編集、その他) に応じて、 マウスボタンの機能を示すために変更されます。

ルーラー (ものさし):
選択された単位での目盛が、 上 (水平)、及び横 (垂直) のルーラーに表示されています。 これはキャンバスの内容のスクロールのためにも用いられます。

Depth パネル:
これはキャンバス上の全てのオブジェクトの 深さを表示します。 ユーザーは、深さに対応するチェック・ボックスをクリックすることによって、 その深さのオブジェクトを隠し、あるいは表示させることができます。

UNIT ボックス:
寸法の単位が、例えば `1cm = 3m' のように表示されています。 これは単位の変更などのためにも用いられます。

メッセージ・パネル:
ここには、種々のメッセージが表示されます。 例えば、オブジェクトの入力などに際しては、 そのオブジェクトの大きさが逐次表示されます。

キャンバス:
実際に図を描画する領域です。 キャンバスは、上、及び横のルーラー (ものさし) やキーボードの矢印キーを用いてスクロールさせることができます。


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